ネットで良く見る漫画の1シーン




    せっかくホームページビルダー買ったので

    書きたかった事、書きまーす!!



    良くネットで見るネタ画像ってありますね。

    レスに使われてたり、面白い画像だったり。

    その中で、勿論ぼくもお気に入りの画像とかあるんですけど

   「何でそのシーンだけ抜いているんだよ……!」

    っていうのも、結構ある訳ですよ。

    何て言うかな、そのシーンはそのシーンだけ見る以上の価値があるんだよ!

    っていう。そりゃ、どんな漫画の切り抜き画像もそうかもしれないけど

    個人的によりその思いが強い画像がありまして。

    そんなのを紹介する。

    当然、バリバリ漫画の画像ぶっこ抜きだけど

    んなワンシーンで著作権違法でもねえべや。多分ね。駄目だけどね。







      
    
      「ば~~~~っかじゃねえの!?」

      まず最初。2ちゃんやまとめブログ見てる人なら絶対見てるコレ。

      寄生獣の作者、岩明均の歴史漫画「ヒストリエ」のワンシーン。

      この人物の名はハルパゴス。古代(紀元前715年頃)のメディア王国、アステュアゲス王の家臣。

      アステュアゲス王は家臣ハルパゴスを信頼しており、ハルパゴスもまた王に忠誠を誓っていた。


      ある日アステュアゲス王はハルパゴズに孫を殺すよう命令する。

      孫が将来、王座を奪う夢を見たからだ。

      王家の人間を、ましてや子供を殺すことなど出来ないハルパゴズ、召使に「代わりに殺せ」と命令丸投げ。

      だが召使もまた子供を殺す事が忍びない。結局こっそり育ててしまった。

      10年後、ひょんな事から子供を生かしておいたがアステュアゲス王にバレてしまう。

      信頼してた家臣に裏切られたアステュアゲス王はハルパゴスに罰を与える事を決意。

      ハルパゴスを食事に誘い、10年前の事を悔やんでいると伝える。生きてて良かった、と。

      良かった良かったとハルパゴスは出された料理を平らげる。

     アステュアゲス王「ハルパゴス、食事は美味かったか?」

     ハルパゴス「はい、大変美味しゅうございました」

     アステュアゲス王「実はね、その料理ね……






















      


        お前の息子なんだわwwwwwwww」

        

      わーお、ビックリ。ハルパゴス、ブチ切れ、、、、る事も無く。

      自分が王の命令を丸投げした事がバレたと気づき、黙って頭を下げる。

     アステュアゲス王(マジかよコイツ怒らねーわ。忠誠は本物だな!)

      と全幅の信頼を置く。何年も何年もアステュアゲス王に仕えるハルパゴス。

      その内ハルパゴスは軍の総司令官になり、反乱が起きた際に王から「やっつけろー!」と命令を受ける。

      「やっつけろ?」「息子を殺した本人が?」「食わせた親に?」

      「本気で俺がお前に忠誠を誓っていると思っているのか?」

      というそれらの想いがまとまって出て来たのが









      この「ば~~~~っかじゃねえの!?」な訳です。

      


      

      腹の底に怒りを隠して何年も復讐の機会を伺っていた。

      反乱の手回しをしてたのもハルパゴスだった。


      相当、俺の独断で噛み砕いた説明になっているので是非本を手に取ってお読みください。

      このエピソードも主人公もそうであるスキタイ人の根っこにある残虐な魂を語るために過ぎないです。

      とっても含み深みのある話の台詞なので

      読まずに使われているのが本当イヤです。









      

    「お前ー! 人間がなー! バッタをなー!」

     次コレ。

     こないだ初めて単行本が出た模造クリスタルのWeb漫画「金魚王国の崩壊」の1シーン。

     イマイチ、レスには使い辛い画像だが、独特なせりふ回しが印象的で、ちょいちょい見かける。



     叫んでいるお下げの少女はミカゼちゃん。小学六年生
 
    ある日ミカゼちゃんは飼っている金魚と夕飯の魚の違いが分からず

    「自分は生き物を殺して食べている」という事に気づく。

     生き物が好きで優しいミカゼちゃんは、そのまま肉や魚が食べられなくなってしまう。

     それだけで無く、「世界が生き物を殺して食べる」事で成り立っている事にまで悩む。

     どうする事も出来ず悶々と学校生活を送っていると

     何やら男子が教室でワイワイと騒いでいる。

    

    出て来たのは手足がモガれたバッタだった。

    胴体だけになったバッタはその場で身体をくねらせピョンピョン跳ねる。

    それを男子たちはゲラゲラ笑いながら見ている

    生き物が好きなミカゼちゃんは当然怒る。

   「逃がしてあげなさいよ!」と


    

   百円でバッタを引き取るミカゼちゃん。

   何とか助けよう画策するも、為すすべもなくその晩バッタは死ぬ。

   食べるだけでも心を痛むミカゼちゃんは、もうこの人間の残虐さに耐えられない。

   頭を悩ませ、翌日学校に行くと、昨日の男子が話しかけて来た。





















      出て来たのは箱いっぱいの手足をもがれたバッタ達。
      

    「これ、代わりに一匹十円くらいでいいよ」

    自分はただ生き物たちを仲良く暮らしたいだけなのに。

    裏目に出てしまった自分の行動にミカゼちゃんの頭はスパーク。

    一体、どうやったらこの気持ちを言葉に出来るのか。

    そうして怒りに任せて出て来たのが


     

   ああーすっげぇ良いシーンだよねぇえええ!!

   この後「ゆるさーん!」に続きます。

  「生き物を大切に思う心」と「システマチックに殺して食べている事実」の葛藤というか

   そういったのが感覚だけでなく、しっかりと論理的に描かれている良い漫画。

   銀の匙の、豚丼の下りをもっと陰鬱と掘り下げた漫画ですわ。

   無料なので是非読もう!!









   

   「私、自分が優秀な人間だって勘違いしちゃったじゃない!」

    三つ目。色んな意味で ”あの” 蛸壺屋が出しているオリジナル同人作品「松陰神社」に出て来る雪絵ちゃん。

    主人公こそ日向幸という別の子ですが、ぶっちゃけ話の主軸はこの子。

    全体を通してすごく良く出来ている話なので、絶対絶対ちゃんと読んで欲しいが

    正直中々原本は手に入れずなってるので、ネットで探してほしい。

   「蛸壺屋 松陰神社」で出て来るはず。







    


    

    雪絵ちゃんはとっても頑張り屋さんな子で、とても優等生。

    周りの大人も友達も雪絵ちゃんに信頼を置き、尊敬されていた。


    

    


    だが、中学を上がった頃からその状況が微妙に狂い始める。

    

    雪絵ちゃんは”良い子”ではあったけど、優秀では無かった。

    周りの子供の自主性も育って来て

    雪絵ちゃんに対応に何か見下されたものを感じるようになってしまう。

    それは単に同級生の雪絵ちゃんに対する劣等感だったかもしれない。

   

   ”優しくする事”と、”相手を見下す事”の境は難しい。

    「もっとちゃんとやってよ!」と怒った方が正解だったのか。



   本人に自覚は無かったけど、やっぱり雪絵ちゃんは傲慢だったのかもしれない。

   同時期に努力だけでは届かない、才能の差によって成績も1番では無くなる。

   雪絵ちゃんはここでも悔しがるような事は無かった。

  「まぁ別にこんなもんよね」で済んでしまう。




   そして雪絵ちゃんの人生に大きな転機が訪れる。

   両親が事業に失敗して自殺してしまう。引き取られた先は叔父の家。

   

    雪絵ちゃんは嫌いな人間に対して改善を求めない。

    ただ「軽蔑」し心の中で「絶縁」する。

    それは、ある種傲慢な行為だと思う。

    ぶつかる事を面倒がらず事でようやく対等なのかも。難しいけど。

    ともかく終始、自分を見下す人間が家に居る事に叔父はイラ立つ。

    当然、おじさんの家でも上手くいかなかった。

    

    

    
   
     この叔父さんは確かに最低でクズだったけど

     見たら分かる通り、明確にパンツ盗んだりはしていない。

     洗濯機に入ってたの、もしかしたら魔が刺して手に取っただけかもしれない。

     そしてそれを問い詰める事もなく、雪絵ちゃんは叔父を「軽蔑」して「絶縁」する。

     

     叔父との仲はますます悪化していく。

     

     叔父は叔父で自分が器の小さく下品な人間である知っていたし、自信が無かった。

     雪絵も自分の人間性に薄々気づきはじめていた。

      
  
     雪絵ちゃんは叔父から性的虐待を受けるようになってしまった。


     

     

     

     


     

    雪絵ちゃんは結局叔父を殺してしまう。

    

    叔父を殺した雪絵ちゃんは自殺を決意。

    

    

   と!! ここに来ての

    

     

    これですよ!!!

    この決して性格が悪かった訳でも、無能でも無かったのに

    それでもやっぱり雪絵ちゃん悪い所あったと思う、ていう、この、分かるか!!??

    最高だろ!! この漫画!! 最高過ぎるだろ!!  電子書籍で売れ!!


    本当に腹正しいのは、この画像がちょいちょい

    ニート達が、それこそ誰でも取れた小学生時代の100点テストを思い出して

   「昔は優秀だったけど今じゃニートでぇ~一緒だぁ~」

    みたいな使い方してる所!! 後、絵だとかで上手い人の作品見てすぐ挫けてコレ貼って!!

    ちっげぇーから!!  これそういう画像じゃねえから!!

    ちょっと落ち込んだくらい、さめざめしてんじゃねえ!!

    お前らはとっとと一晩泣き喚いてグッスリ寝てからケツに力入れやがれ!!

    

    雪絵ちゃんのこの話は松陰神社の1エピソードに過ぎない。

    こういうそれぞれのキャラの話が入交り合った超名作。

    何とかして正規に読めるようにしてくれ。


    しかし蛸壺屋は本当に絵も話もすげえ上手い。

    映画をパクってるていうけど、パクってる部分もある、てのが正しい言い方。

    後、バッドエンドなのを勝手にブチ切れて叩いてる奴ら本当クソ。

    作者のサイトで「性格が悪すぎる」とか書かれまくってて掲示板閉鎖しちまったじゃねーか。

    どっちのが性格悪いんだよって話。

    大体、単純にグロやらで終わらせてないじゃん。

    本当バッドエンド嫌いな奴はなんなんだよ。バッドエンドがあるからこそハッピーエンドも映えるってもんだろうが。

    バッドエンド自体がすげえ好きだけど。

    蛸壺屋叩く奴は蛸壺の同人誌みたいに死ね!!!!

    まどかと同じ事させんぞ!!!



    
    

    

    「変態!! 変態!! 変態!! 変態!!」

    最期。綾瀬 さとみの「スケッチ」に出て来るイジメっこキャラひろみちゃん。

    正直、これに関しては説明しない方が良いかも、と思う。

    と言うのも確かに良いシーンではあるのだが

    それと同時に知らないこその魅力がこの絵にあるから。

    何でこの子は「変態!」って連呼してるの? 

    真っ赤になって怒っているの?

    見下しているの?

    なんかちょっと焦っているよね?

    この一コマの様々な要因が想像力かきたてるよね。迫力あるし。

    この画像見た直後、気になり過ぎてこの漫画買いました。

    
    

    主人公は高校二年生の美術の由里。

    彼女は小学校、中学校とひろみちゃんに虐められていた。

    作中はほぼ、いじめられっ子由里の回想シーンとして進んでいく。

    

    

    そして、その度に由里が” 何か ”をスケッチしていく描写が挟まれる。

    回想シーン、中学に進み、そこで由里は”イジメッ子”のひろみの男達からレイプされてしまう。
    
    


   

   


   
   舞台は、元に戻り高校生の由里はある決意と共にひろみの元へ向かう。

   ひろみが男とセックスしている場所は、由里をレイプしたあの公園だった。

   由里が後ろからひろみの男を殴りつける。
    
  

   

    ゆっくりと、いじめられてた事を思い出しながら、いじめっ子ひろみに迫る、由里。


         

   由里が、いじめられてた思いをブチ撒ける。












    出て来たのは無数のひろみを描いたスケッチ。

    

    

    ここで終わってもキレーイな終わり方なのだが、一応もう一波あります。

    良ぃいいい百合SM漫画の良ぃいいいい1シーンなんですわ。

    どう見てもひろみが由里虐めているんですけど、何故かひろみが追い詰められてるのが良いです。

    SとMを考え去られる良作品ですわぁ。

    「夏色ショウジョ」はコレ以外にもゾクゾクするような良作品が多いので是非一読ください!!

    ただギャグが寒いんだよなぁ……そこだけは本当にやめた方が良かった。



    どれもこれも、名作の一コマだからこそ印象的で、それだけで強烈なのだが

    間違くなくしっかり読んだ方がその一コマの良さは分かるので是非読みましょう。

   「その一コマだけじゃ駄目なんだよ!!!」

    って言うのは他にも多々ある、と思う。

    それこそ別に読む必要も無い、きららのクソ萌え四コマ漫画の一コマとかもあるけど。

    上の四つ全部、有名っちゃぁ有名だけど

    ジャンプやら連載している訳じゃなく、ヒストリエはまぁアフタヌーンでやっているけど

    中々お目にかかる機会は無いと思う。

    でもどれもこれも素晴らしいー名作なのだ。

    きっと世の中にはこういう名作いっぱい埋もれているんだろうなぁ、読めないんだろうなぁ

    と思うと本当に歯がゆい毎日である。

    そして、気になった画像があったら調べよう。